Q19 「自宅は長男のAに託す」と父が自分で書いた遺言書があります。この遺言書を使って相続登記はできるのでしょうか?
- 「託す」という文言は相談者の方に不動産を相続させたいのか、管理させたいのか、内容が不明瞭です。
最高裁判所の判例では、遺言書は「遺言者の真意を合理的に探求し、できる限り適法有効なものとすべきである」とされていますが、相続登記をする法務局では、遺言書の形式的な表現に重点を置く方向で登記をしているように感じています。
また、不動産を特定する場合は「自宅」ではなく、法務局で取得できる「登記事項証明書」のとおりに所在地番や家屋番号を記載するのが原則です。
以上から、この遺言書を使用して相続登記ができます、とは言えません。
遺言書を作成する際には専門家に相談することをお勧めいたします。
2024年08月19日 14:22