Q24 最近物忘れがひどくなってきています。公正証書で遺言書をつくることはできますか?
- 相談者 私は未婚で現在1人で自宅で暮らしています。兄弟が2人いて、そのう
ちの兄の子供がよく面倒を看てくれるので、その子に財産を相続させたい
と考えています。しかし、最近になり物忘れがひどくなり、行動すること
を紙に書いておかないと何をするのか分からなくなってしまいます。
このような状況ですが公正証書で遺言書をつくることは出来ますか?
司法書士 法律(民法)では遺言書を作成するには本人に遺言をする能力(遺言
能力)があることが前提になっています(民法963)。
遺言をする能力とは「遺言内容を理解し遺言の結果を弁識し得るに
足る能力」などと説明されています。
また、一般的に医師の診断で判断能力が低下した状態にあるとされて
いる成年後見制度の被保佐人や被補助人も遺言能力があれば遺言書
を作成することができます。
お話しをお伺いしたところ、相談者様はつくりたい遺言の内容を理解
され遺言のご意志を他者に伝えることができますし、遺言の内容も複雑
なものではなく、「甥に財産を全部渡したい」という簡単なものです。
よって、私は遺言書を作成できると考えます。
相談者 そうですか、安心しました。ありがとうございます。
2025年05月20日 15:10